「かっこいい」と「もてたい」

 先日、友人とギターを始める理由について話題になりました。すると行き着くところはこの二つ。「かっこいい」か「もてたい」(笑)。おおよそ、男の価値観というものはそんなに難しくはありません。たいていのことはこの二つに集約されます。

 「かっこいい」は、プライドです。子どもの頃から男の子はかっこいいものにあこがれます。スポーツのスター選手。スピードの出るスポーツカーや新幹線、飛行機などの乗り物。音楽に興味がでてくるとバンドや楽器。おおよそ書店の雑誌のコーナーに行くと、その傾向がわかります。そして「かっこいい」ことを求めるのです。一方で「かっこ悪い」ことは意地でもしません。学校でうんちをすることはかつて小学生男子の恥でした。自分だけできないということは「かっこ悪い」ので、興味がないことを装います。プールで泳げない自分を人に見られるよりは、カゼのふりして見学している方がまだましなのです。

 「もてたい」は、賞賛や承認を求める心です。仲間内から「あいつすごいな」と言われたいのはもちろんのこと、とりわけ、それが異性からのものであったら、舞い上がるほどうれしいのです。もちろん、それを表に出すことは「かっこ悪い」ですから、ぐっとこらえているわけですが。

 しかしながら、どちらも男の最もやっかいなものです。よい向きに用いられるのなら、ものすごいエネルギーを発揮して、どんなことでもやってのけます。一方でマイナスに働くならば、それはすべてを破壊し、自らをも破滅に追いやる負のエネルギーになります。

 神様は不思議と男のココロをそのようにお造りになりました。神は男と女、それが補い合って、よきものを生み出すようにそうされたのです。よき理解をもって、生かす道をともに祈り求めたいと思います。