「一年の感謝を数えよう」ローマ8:28-39

 一年52週の歩みを間もなく閉じようとしています。「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、
すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。」(28)のみことばを掲げて一年歩んで来ました。兄姉の中にも様々な出来事がありました。今年ともに聴いたみことばを振り返り、私たちの歩みに重ねて感謝を数えたいと思います。
 ヨセフ物語は「ヤコブの歴史」です。天にかかる梯子の夢を見て、「決してあなたを捨てない」との神のことばに信仰のスタートをした彼が自分で選んだのではない複雑な家族を持ち、息子たちの中に闇を抱えます。エジプトで奴隷生活の末に不思議と国を司る者に抜擢されたヨセフ、飢饉になって兄弟の再会を20年ぶりに果たしますが、葛藤を覚えます。しかし、それはすべての和解と神の計らいとされたことに一族揃って感謝をささげます。
 ピレモン書、信仰の交わりが生き生きするため。それは、主人ピレモンと逃亡奴隷オネシモが二つのゆるしを願うことでした。主人に損害をかけたことを赦すこと、そのためにはパウロがそれを払うとまで言います。そして兄弟として受け入れる許し、それは主にあってすべてが一つとなる恵みを表すこと。それは私ゴトである関係ですが、それは「最もローカルなことが最もグローバルに通じる」具体的な証でした。
 そして、ピレモン書の背後にあるコロサイ書は古い人から新しい人へ。「御父は、私たちを暗闇の力から救い出して愛する御子のご支配の中に移してくださいました。」という神の恵みに生きることを教え導くことばをともに学んでいます。様々なコトが身の周りに起こります。私たちには目の前のことしか見えませんが、神は私たちの歩みを確かに導いておられます。そして、決してすべてのことが無駄ではなく、感謝へと変えられる。それを一年の最後に数え、感謝と期待をもって新年を迎えましょう。