「新しいいのちに生きる」第二コリント5:14-19

 私たち人間は、「得る」ことから学ぶことは少なく、「失う」経験をして「得る」ことがたくさんあります。受難はまさに「失う」できごとです。一方、神の賜る救いについて5つのステップを確認しましょう。
 第一に、私たちのいのちは神に造られ、神のかたちに造られたゆえに意味があります。三位一体の神の中に永遠からあった、それぞれに人格を持ちながらも一つである一致と愛を喜ぶという意味と目的です。それを表し生きることこそ、神の栄光を表すことです。
 第二に、一方で私たちは罪ゆえにそこから逸れてしまいました。罪とはその神から逸れ「自分中心」に思い通りに生きることです。「いばり、いそぎ、いじける」という3つの「い」で代表されるような生き方をしていないでしょうか。それが怒りや憤り、争いや戦いを引き起こし、喜ぶを奪う原因です。
 第三に、私たちの主イエスはそのために御子イエスを身代わりの死のために送ってくださいました。そればかりでなく、罪と死に打ち勝ってよみがえってくださったのです。それを信じる者を、赦しと希望へと救い出してくださったのです。
 第四に、救われた者は、新しい戒め、「私があなたがたを愛したように、互いに愛し合う」生き方に招かれています。弱い私たちですが、御霊の助けに導かれ、また教会という神の家族に加えられて生きる道を備えられているのです。
 第五に、私たちはやがて、主のもとに召されるその時、この世の矛盾や悩み、痛み悲しみをみな取り去られて、主の栄光、つまり一致と愛の姿へと造り変えられるのです。
 その救いにあずかるのは、主の一方的な恵みによることです。その主の恵みをいただくふさわしい出発は「今」です。
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