どんぐりと夢

どんぐり

どんぐりがたっくさん実っているのを見た。
この木全体でいったいいくつのどんぐりがあるのだろう。
百?千?万?
これが地に落ちて、いったいいくつの木になるのか?
ひとつだろうか、ふたつだろうか?
あるいは今年じゃなくて、来年か、またその次の年か、またまたその次の年か。
この木も一生懸命種蒔きをしている。
それを続けて森になる。
私も今日、小さな一歩を献げたい。

 月曜日、愛宕山でどんぐりの実を見、小さな詩を書いてみました。いやいや、小さな枝にびっしりとどんぐりがなっているのです。青々としたどんぐりが「たわわ」に実っているという感じです。初めて見たように感動したのです。それがしばらくすると落ち、考えてみると踏みつぶされたり、動物が食べたり、子どものおもちゃになったり、その後で捨てられたり(笑)。
 そして、木になるのは天文学的な確率でしょう。それでも、森になっているのです。森は、人が伐採して裸にすることなければ、必ず再生していきます。でも、とにかく種を作り、ひたすら種を蒔き続けているのです。
 さて、私たちはどうでしょうか。「種蒔き続けて森になる」そんな気持ちで小さな積み重ねをしているでしょうか。「たとえ明日、世界が滅びようとも、りんごの木を植えよう」と言ったのはルターですが、「種蒔き続けて森になる、種蒔き続けて森になる。」そんな詩を謳いながら、今日の一日を献げいきたいと願うのです。
(牧師記)