デジタルの光と闇

 県のコロナワクチン大規模接種に行ってきました。時間帯も関係していたのでしょうが来ていた7割方が20代後半から30代の方々でした。20歳前後の方々はワクチン接種の意識が低調、中高年には予約のハードルが高かったということでしょう。電話は繋がらない。パソコンの予約はシステムの不備で中止。スマホで使うLINE経由でなければ予約できなかったからです。デジタル庁が首相の肝いりで始まりました。今、デジタルとの向き合い方を身に付けることは必須でしょう。
 梨大に計算機科学科ができたのが1970年のこと、当時、コンピューターは計算機と呼ばれていました。パソコンは1970年代がその走り、1980年代になって、仕事に使われるようになり、一般に普及したのは1990年代です。新しい使われ方、インターネットによって通信手段が変わり、2010年代になって小さなスマホがガラケーにとって変わりました。
 ムーアの法則ってご存じでしょうか。そのものではないのですが、コンピューターの性能が2年で倍になるという法則です。机の上を占領していたコンピューターは今、手のひらに乗っています。技術革新や進歩はすごい勢いで進みました。youtubeでのオンライン礼拝やzoomでの会議もここ数年のことです。それによって、便利になり、今や生活の一部です。そして、さらに発展することでしょう。
 一方で、情報を握る企業の巨富や不正、搾取や寡占、しかもそれはデジタル覇権とでも言うべき世界規模のものです。またプライバシーが丸裸にされる監視社会や不確かな情報による差別や村八分、悪口やうわさ話、詐欺をはじめとする犯罪。それはごく身近なところから世界大に至るまで拡がっています。どんな良いものでも人は悪用します。テクノロジーが発展しても、決して消えないのが人の罪。利便と引き換えに拡散する情報の中にあって、正しいものを見分ける目を養うことを主にあって心がけたいものです。