地の果てまで福音を届ける

 九州訪問の旅の中で、宮崎のM教会と伝道所のK教会を訪問しました。宮崎は東国原前知事で有名になりました。日本の中のいわゆる地方の一つです。今回、九州をぐるっと約一周しましたが、福岡から熊本、鹿児島に至る西側は新幹線や高速道路が通り、人が行き交う表です。一方、宮崎―大分間は高速道路もいまだ建設中の失礼ながら裏九州。延々と海沿い、山の中を抜けてたっぷり4時間はかかります。そして教会はごくわずかしかありません。

 宮崎市と大分市のちょうど中間地点が延岡市。さらにその宮崎寄りの中間地点が川南町です。人口約1万7千人。口蹄疫で一躍有名になりましたが、何にもなかった所だからでしょうか、青森県十和田市・福島県矢吹町と並ぶ日本三大開拓地の一つです。そこに開拓伝道を始めて会堂が建てられたのは10年前です。むろん教会はありませんでした。

 便利になった日本の中でも、福音が届けられたことのない場所は実は多いのです。教会に行ったことがないという人はゴマンといます。東日本大震災で岩手の内陸部の諸教会はチャレンジを受けたと言います。教会がわずかな沿岸部へ福音を届けてきただろうかという悔い改めです。便のよい場所、効率のよい場所。人口比で言えば、まずは都市からなどという声が聞こえてきます。しかしながら、私たちが委ねられているのは世界宣教であることを忘れてはならないのです。

 現実には私たちが届けられる所はわずかでしょう。しかし少しの工夫でその使命のためにできることがあります。そのために祈ることです。また教会間で協力し合い、励まし合うことです。私たちもここ山梨の隅々にまで福音が伝えられるようにと交わりにある教会と協力して「地の果て」に届くことができるようささげましょう。