変えないラクさより新しい心を

 人間、新しいことが好きな人もいますが、多くの人は案外保守的です。それは同じことを続けていることの方がラクだからです。次に何が起こるのかわからないことよりも、同じ繰り返しで、次に起こることがわかってる方が心理的にも安心感があって、心地よく感じます。逆に次に何が起こるのかわからないと落ち着かないこともあります。

 新しいことにチャレンジするには、エネルギーがいります。もちろん、変えてはならない守るべき信条も私たちにはありますが、同じことの繰り返しには、習慣化・自動化されて、それを当たり前のように、ことの意味を考えなくなったり、同じように消化するだけになったりしやすいのです。いわゆるマンネリ化です。

 一方で、忘れていけないのは、自分自身が変わっていることに「気づかない」という無自覚です。私たちは当然歳を重ねます。それとともにものの受け止め方、受け入れ方、感じ方や考え方が自分でもわからないうちに変わっているのです。緩やかな変化なのでほとんどが無自覚です。ところが、5年、10年という単位で考えてみると、以前とは違うものの受け止め方をしていることでしょう。

 これはまた、教会でも同じことが言えるでしょう。同じだと思っていたら、そうではない。絶えず新陳代謝を繰り返すように迎える人、送り出す人がいます。ずっといる人もまた、気がつくと歳をとっていてその感じ方や考え方も変わっています。

 「新しい歌を主に歌え」(詩33:3他)と度々言われているのは、新しい心、新しい霊をいただいて、恵みに慣れっこになったりせずに、惰性の信仰生活を続けるのではなく、常に新鮮な思いで礼拝を献げることの大切さです。総会を前にして、新しい年度の計画や予算をともに考えます。そこに絶えず思いを新しく、主に向かう心を養っていこうではありませんか。