時代に動かされない結婚の基礎は

 毎年、成人の日に結婚家庭セミナーをしています。成人したら、一度は出て、聞いて置いてほしい話という趣旨です。私は奉仕の担当もあり、10年ほど毎年出ています。毎年講師は違っていて、そのカラーに違いは出るのですが、話の本筋は必ず同じになります。それは聖書が教える神の教えは変わりないからです。

 さて、時代によって結婚をめぐる世の中の考え方や理解は変化します。おおよそ75歳以上の方々の時代、結婚は親が決めるものでした。おおよそ65歳以上の方々の時代、それは親や周りの勧める見合いが中心でした。おおよそ45歳以上の方々は、恋愛結婚の世代です。それより若い方々は、結婚自体がするしない様々という時代、ダメだったら別れればいいという時代、そして婚活という言葉が生まれました。

 それはまた、就職とも似ています。世代によって、親が決めた仕事に丁稚に入る。進んだ学校によって勧められた仕事に就く。自由に仕事が選べる世相になり、なおかつ世の中にゆとりがあった時代、フリーターという言葉が生まれました。しかしそれはやがてニートと呼ばれるようになり、就活ということばが生まれたのとよく似ているように思うのです。世相によって考え方が変わるのです。

 しかし、結婚に関わる本質的な問題は時代とともに変わるわけではありません。一人の男と一人の女の結びつき、その中で問われることに変わりがないからです。結婚の必要条件。それは互いの献身。自分を捨て、相手の幸せ、相手の喜びを願うこと。結婚の目標。それは一つになること。変わらない神の祝福の道。それは表向きどんなに変化しても変わることはないのです。聖書の原則にいつも立ち返り、心にしっかりと刻みつけたいと願うのです。