災害時に最も必要なこと

 ここのところ、災害が増えたように感じています。それも毎年。今年は東北豪雨で記録史上初めての東北への台風上陸。それも迷走した台風でした。過去5年を追ってみると、

2015年、関東東北豪雨:茨城県常総市の水害2014年、広島土砂災害、関東甲信越豪雪

2013年、高知県で41.0度の猛暑

2012年、九州豪雨

2011年、東日本大震災

と、毎年のように各所で災害が起こっています。とくに、豪雨、豪雪は地球温暖化が原因とも言われ、確かに夏の酷暑は厳しく、春秋が短く、夏か冬かというような季節感になってきたようにも思います。

 1995年の阪神淡路大震災時がボランティア元年と呼ばれるように、それ以降、災害ボランティアが呼びかけられ、災害が起こると多くのボランティアが活動するようになりました。とりわけ、東日本大震災のときには数多くのボランティアが宮城、岩手に入って活躍しました。

 災害が多くなれば、必然そのような機会が増えます。あの時には私たちがお世話になったのだから、今度は私たちが支援する側になる。あるいは、いつ何時どこで災害が起こるのかわからないのだから助けたい。そんな気持ちにもなります。一方、日々ここでなすべきこともあって、助けになりたいけれども行く余裕はない。そんなジレンマも感じます。

 私たちが豪雪に遭ったとき、大変なことになったと日々雪かきに追われたわけですが、最も問わなければならないことは、元通りを取り戻しただけではそこから学びはしません。危機の時、それはわが身のあり方を問い直す時です。元に戻るのではなく、本当に大切なものを見分けることができるように。それを祈ることこそ、最も必要なことだと思うのです。