礼服とターバンを身につける

 御使いは、自分の前に立っている者たちに答えてこう言った。「彼のよごれた服を脱がせよ。」そして彼はヨシュアに言った。「見よ。わたしは、あなたの不義を除いた。あなたに礼服を着せよう。」私は言った。「彼の頭に、きよいターバンをかぶらせなければなりません。」すると彼らは、彼の頭にきよいターバンをかぶらせ、彼に服を着せた。ゼカリヤ3:4、5

 この預言のことばは捕囚から帰還した民が神殿を再建する時代のことです。彼らの都、エルサレムが破壊され、捕囚となった原因は彼らの罪ゆえでした。七十年の間、置き去りにされた都はみるも無残な姿をさらし、民は散り散りになっている。そこから主が再び回復を導いてくださるのです。

 そのとき、御使いがよごれた服を脱がせてくれます。着の身着のまま、風呂にも入らず過ごすと私たちの心は荒んできます。散らかし放題、汚れ放題、心の状態は表に現れるものです。年末になって大掃除をするとわかります。いつかやればと延ばし延ばしにしてきたこと、何年も使わない、これからも使わないものを後生大事にため込んだり、普段から丁寧に手入れをしていれば「こんなにはならなかったのに」と思うこと、それでも途中で気がついても見て見ぬ振りを決め込んだり。

 時というものは不思議なもので、その時が来ると不思議と私たちの心の向きが整えられます。年末年始は心を新たにするために主がくださったよい機会ではないでしょうか。モノを整理、峻別し取捨選択する。汚れたものを捨てて、整える。それは心の中と同時進行です。目に見えるものをして実は心の中も整えられる。手を動かすことを通して心も動かされる。そして、主の御前に新しい礼服を着て、目を覚ましてターバンを巻き、新たな年を迎える備えとしましょう。