聖書に親しむために(2)

<福音書>
 新約聖書は福音書、使徒の働き、手紙、黙示録という構成になっています。旧約とは旧い契約、律法と幕屋での礼拝による贖い。そして、それはユダヤ人に委ねられた恵みでした。新約とは新しい契約。それは、主イエス・キリストの十字架の贖いによる新しい神の民。そこにはユダヤ人と異邦人の区別もなく、すべての人の救いです。
 そのスタートである福音書は、マタイ、マルコ、ルカの3書は共観福音書と呼ばれます。特徴的なのは、ルカの福音書の冒頭に、ハッキリとその目的が記されていることです。「私たちの間で成し遂げられた事柄については、初めからの目撃者で、みことばに仕える者となった人たちが私たちに伝えたとおりのことを、多くの人がまとめて書き上げようとすでに試みています。 私も、すべてのことを初めから綿密に調べていますから、尊敬するテオフィロ様、あなたのために、順序立てて書いて差し上げるのがよいと思います。それによって、すでにお受けになった教えが確かであることを、あなたによく分かっていただきたいと思います。」(ルカ1:1-3)
 教えの確かさ、正確さを期して、同じ出来事、同じ教えを複数の視点から記録しているのです。使徒たちは「復活の証人」です(使徒1:22)。その証言は誰の目にも明らかに、確かな証言でなければならない。だから、共観福音書なのです。
 福音書の中でもヨハネの福音書だけは少々立ち位置が違います。「これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるためであり、また信じて、イエスの名によっていのちを得るためである。」(ヨハネ20:31)とあるように、記録と証以上に、救霊のための伝道の書であるという立ち位置です。私たちの信仰の土台である主イエス・キリストのみわざは確かな証人から伝えられた事実に立っているのです。