雪、神の創造のみわざの不思議

 今年も雪に悩まされる季節になりました。踏み固められて溶けて再び凍り、危険な雪、また、そのために雪かきをしなければならない面倒さと体力を奪う雪。やっかいなことばかりに思えますが、美しい真っ白な白銀の世界は心洗われるような思いにさせられるものです。みことばには、「たとい、あなたがたの罪が緋のように赤くても、雪のように白くなる」(イザヤ1:18)とあるように。

 不思議なのは雪、水、水蒸気と姿を変えるその妙です。水は零度で氷になります。水蒸気は単純に零度になっただけでは雪になりません。空気中で過飽和、湿度が100%を超えてこれ以上水蒸気ではいられない状態になると雪になります。その時の条件によって、その結晶のでき方は変わります。

 水の分子であるH2OのHが、隣合わせのH2OのOが引き合う「水素結合」という力で結びつくのですが、そのとき、120度の角度で結びつきます。水はちょうど冷凍庫で表面から氷になるように立体として結晶を作りますが、雲の中ではそれは平面に拡がります。そのようにして雪の結晶は星状六角形の美しいかたちを作るのです。そのかたちはまた、ひとつとして同じものはないと言われるほど多様なかたちです。   

 その雪が白く見えるわけ、それは雪の結晶の表面にある凹凸が光を乱反射するからです。たとえばプリズムのように規則性のある反射や吸収をすると虹色に見えます。さらにそれは地球全体を流れる水循環の一部です。

 そう考えると神の創造のみわざの絶妙さを思わされます。私たちの英知や技術やそのようなものをしても知り尽くせない世界は限りがありません。その偉大な神は一方で私たちひとりひとりにも目を留めてくださっている。その恵みを覚えながら、「雪のように白くしてください」と祈りたいものです。