震災8年、支援活動の一区切り

 あの3.11から明日、丸8年を迎えます。時の流れとともに、あの時の衝撃も、先の見えない不安と焦りが入り交じったことばに言い表すことのできないような思いも遠ざかっていきます。内側に問われた強い思いもまた日常に埋もれていくように思います。この春、震災直後のOMFの震災支援活動を引き継いだ「いっぽいっぽ岩手」がその活動を終了します。そして、「三陸のぞみキリスト教会」が残り、宣教が続けられます。

 現地ではこの8年の間に仮設住宅から行政による復興住宅への入居、自主再建によって新しい住まいにほとんどの人が移りました。高台移転や嵩上げ、公共設備などの復興事業も進んで、支援を受けなければ成り立たなかった生活は、自分たちでできるという時期に移りました。

 「いっぽいっぽ岩手」と開拓伝道とが結びついて「支援と宣教」というビジョン、支援とともに心開かれた人たちが福音に耳を傾けて、宣教するという祈りと願いは、必ずしも上手く行ってはいません。「支援」には人が集まります。ボランティアが送られて、生活の必要のニーズから、心のニーズに応える働きは人々の求めがあります。昨年11月に篠原先生がお証しをしてくださった活動、カフェやお茶っこサロン、放課後子どもプログラムなど居場所としての様々な活動は喜ばれて人が集まります。一方で、福音を語り、福音を伝えるというところには一歩及ばない部分が多いのです。

 春からは、センドの宣教師と通って礼拝をサポートする牧師たち、数名の求道者とつながりのある方々という教会が活動を続けます。活動を縮小しますが、一区切り迎えた後のこれからのために祈りに覚えたいと思います。あの震災で受けた傷や痛み、それが主イエス様への出会いによっていやされていくこと、そこに元に戻る再建以上の復興が与えられるように祈りましょう。