新型コロナウイルスの感染者数は1,530,501人、死者数は92,361人(4月10日現在、日経新聞世界マップより)です。三月末は798,304人と37,888人でしたから、10日で約2倍という勢いです。わずかな間に多くの人が亡くなっています。最初の死者が出たのは1月10日です。感染者はまだ41人でした。
パンデミックとは言えない、感染拡大は防げるかもしれないなどと言っていたのがついちょっと前でしたが、今や世界が活動を停止する事態にまで拡がり、それは決して他人事ではなくなりました。こうなると、いつどこで自分が感染し、あるいは重篤になり、死ぬのか全くわかりません。突然の事故でない限り、私たちは病気や怪我をしても、備えができます。しかし、何の備えもないままということが今、私たちのすぐ隣にあるのです。医療崩壊が起これば、たとえ新型コロナウイルスに感染していなくても、急病に対応できずに亡くなる方も起こってくるでしょう。
私たち一人一人、もちろん、いのちは大切です。どんなことをしてもそのいのちを守ることの大切さは言うまでもありません。もう一つ大切なのは魂の救いです。たとえ、この世のいのちを閉じなければならないにしても、天に希望をもって、確信を抱いて平安のうちに御国に帰る備えがあるかどうかが、もっと大切なことではないでしょうか。
イースター、その直前には人の罪が覆う暗闇がありました。ゴルゴダの上にさらされた十字架はのろいの象徴でした。しかし、復活の朝、一筋の光が射し込んできました。そこには「いのちの輝き」が溢れています。「私を信じる者は死んでも生きるのです」(ヨハネ11:25)と言われたお方のことばを信じる者にとっては恐れを乗り越える希望があるのです。今、世界を闇が覆っています。先の見通しも全くわからない手探りの中にいます。この希望だけは確かな光なのだということをともに握りしめたいと思います。