地方の教会のこれからを祈る

 本日の午後、総会が行われます。昨年度一年の歩みの諸報告がなされ、それを振り返ってみるとき、改めて神の恵みのわざに感謝を覚えるものです。当教会の一年を振り返ってのことは総会資料に記しました。今回、昭和町キリスト教会、峡南キリスト教会の報告をいつもより丁寧に資料に入れました。それぞれの歩みが垣間見ることができるでしょう。西甲府キリスト福音教会を含めて、私たちの交わりは日本の地方伝道の縮図です。
 昨年は市川三郷町が「財政非常事態宣言」を行いました。今春は「消滅可能性自治体」と名指しされた市町村をはじめとして日本の国全体、とりわけ地方の衰退が明らかになってきています。それは社会全体の傾向とともにキリスト教会でも今まさに問われています。JECAフォーラムの次号(5月発行予定)は「地方、日本伝道を考える」と題して、香川、青森、山梨(私が書きました)発の状況をシェアしてくださっています。
 私たちが委ねられた主の宣教は、私たちの教会が大きくなることではありません。もちろんそれも主の祝福ですが、もっと意識に留めたいのは世界宣教です。「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい」(マルコ16:15)と命じられる主の御前に、「最も身近な家族から地の果てまで」が私たちの使命です。ですから、家族を愛し、キリストの恵みを伝えることも世界宣教ですし、宣教師を送り出し、あるいは教会同士が支え合うことも世界宣教です。私たちだけではこの使命は果たせないからです。
 諸報告に目を通し、その行間にある様々なことに心を向けると、それは決して人の願いや努力によることではないと覚えさせられます。ことを導いてくださった主への感謝を献げたいと思います。そして、「事は人間の願いや努力によるのではなく、あわれんでくださる神によるのです」(ローマ9:16)と言われる主への祈りに心を向けたいと願います。