「主人がしてはならぬこと20箇条」

 修養会で紹介いただいた羽仁吉一のことばです。夫人の羽仁もと子は「婦人之友」設立、自由学園設立で知られたキリスト者として知られています。最も身近なしかも具体的愛の表れですね。

1. 朝寝坊してはいけない。

2. 夜更かししてはいけない。

3. 身の周りの幼児のために、一々家族を呼んではいけない。

4. 食事の知らせを受けたとき、自分の都合のために遅れてはならない。

5. 食事が始まってから、あれこれと料理の注文をしてはいけない。

6. 客を引き留めて、予想外の食事を準備する責任を妻に負わせてはいけない。

7. 外出・帰宅に、家族による送迎を要求してはいけない。

8. 行き先を言わずに外出してはいけない。

9. 予定外の外食をして、せっかく準備して待っている妻を失望させてはならない。

10. どんなに忙しくても、夕食後の数時間は、家族と団らんの楽しみを共にすることを忘れてはならない。

11. 妻を疑ってはならない。

12. 妻に疑われてはならない。

13. 主婦の仕事に干渉してはいけない。

14. 主婦の相談を、冷淡に聞き流してはいけない。

15. 主婦の意見を、頭からけなしてはいけない。

16. 子どもの前で、妻を軽んじる言葉を言ってはいけない。妻が子どもに対してしたことを、批判してはいけない。

17. 子どもを甘やかしてはいけない。

18. 気に入らないことがあったからといって、荒々しい声を出してはいけない。

19. 気に入らないことがあったからといって、不機嫌な顔をして黙り込み、長く家族に嫌な思いをさせてはならない。

20. 要するに、自分のために家族があるかのように思ってはいけない。自分もまた、家庭という生活共同体の一員であることを忘れて、自分の都合のために、他の家族の利益と幸福とを犠牲にしてはいけない。