主イエスはここで家を建てるたとえをしてどんな人生、いのちを生きようとしているのかを問うておられます。私たちは尊いいのちをいただいています。しかし何を建てているのか目標を定めることより、日々のことに追われていることが少なくありません。そして人生揺るがすような大きな出来事が起こったときにはじめてふるわれ考えるのです。
教会で結婚するカップルには、これから築く霊の家、夫婦という小さな教会をどのように建てていくのかを一緒に学びます。もちろん、それをすべて見通すことなどできませんが「予習」して備えます。いざことが起きたときにそれと向き合うためです。大事なのは土台とその上に何を立てるかです。
年末にご一緒に読んだ1ペテロ2章、そこで私たちは霊の家に築き上げられるようにとのことばを聞きました。それは神の国、神の家族である教会です。私たちはそれぞれその一部である石として、なくてはならない大切な役割を与えられています。そして、その礎石はキリスト。ときに目の前のことに追われてしまうような私たちに立ち返るべき場所。これが土台なのです。
その上に建てるのは「わたしのこれらのことばを聞いて、それを行う」ことです。山上の説教の中で主イエスが教えてこられた教えであり、その中でも「みこころが天でおこなわれるように地でも行われますように」という主の祈りのことばです。それはまず、「私自身が神のみこころに生かしめてください」という祈り。主イエスといういつも立ち返るべき土台の上に、みこころを行わせてくださいと祈る祈りに導かれて生きるところ、そこに霊の家を築くこと。それこそ、私たちが招かれている歩みです。もう一度、思いを新たに祈り求めようではありませんか。