こんなに近くなったが

 先週は3教会の講壇交換でした。峡南キリスト教会に前回伺ったのは、2019年のことでしたので、コロナを経て実に5年ぶり。中部横断道の下部~南部の区間が開通したのが2021年のことです。「もう着いた!」と言うほど早く行けるようになりました。Ⅰ時間10分位です。
 これまでは、鰍沢の町を抜けてから延々とひた走るという感じでした。中富を抜けて身延まで来ると、だいぶ来たなぁという感じになりますが、さらに、峠を越えて走って走って、南部。それからさらに富沢へ。何度も行ったり来たりした道ですが、ちょっとそこまでという距離ではありませんでした。それが「す~っと」行けるのです。ここだけではなく、各地で道路網が整備されて、どこへ行くのも時間距離は近くなりました。
 峡南地域は人の出入りが少ない場所です。昔からずっと住んでいる人たちが暮らしています。そういう地域の中で信仰を持つということは、様々な「しがらみ」を突き抜けて、明確な信仰を通すか、あるいはひっそりと角を立てないようにするか、それはどこでも変わらないかもしれませんが、求められることです。時代とともに人の意識も変化していますから、「人それぞれ」と理解されることが多くはなりましたが、それでも都市よりも難しいことです。
 その中でキリストの光を灯し続けることは大切です。2010年の会堂建設を機に、私たちの教会の宗教法人の元に会堂を登記し、教会の運営は別のものですが、法的管理のための協力をするように導かれました。そうは言っても、それぞれ主日に集まること、自分たちの交わりで精一杯というところがあります。それを越えての交わりにはハードルが高く感じます。でも、折りに触れて交わり、祈り合い、私たちの宣教の使命が身近なところから地の果てまでという祈りを欠かさずに続けたいと願うのです。