何をするかよりも大切なこと

 夏休み中に娘と大学の説明会に行ってきました。その大学は、私が「もし、まちがって共通一次で120%の力が出てしまったら」受けようと思っていた大学(笑)。もちろん実力はそのまましかでないわけで、実力相応の梨大になりました。それでも納得いかずに、翌年、受験のし直しをした同級生もいましたし、途中で辞めてしまった人も少なくありません。

 人生、すべて自分で選んだとおりに進むわけではなく、希望通りにいかないことや気が進まないこと、でも他に道はなく、そこに進まなければならないと迫られることはしばしばです。いや、むしろ自分で選んだことよりも向こうからやってきたことを受け止め、「するか、しないか」と問われることの方が多いのではないでしょうか。

 自分で選んだ選択であっても、抱いていたイメージと違うことも少なくありません。大学の平均退学率は8%だそうです(読売新聞2012.8.3)。一方で、大学に入ってから、社会に出てから、あるいは同じ仕事を続けてみたら…。必ずしも自分が願っていたことだけが自分に向いているわけではなく、与えられたことをやってみたら、その中で思いもかけずに向いていることを見つけたとか、やりがいを見いだしたということも少なくありません。実はたくさんの選択肢と可能性がそれぞれにあるのです。

 大切なことは、何をするかよりも、どのようにするかではないでしょうか。これからの人たちも、また自分も、導かれた場、与えられた場がどんな場であっても、主に仕え、隣人に仕えることを喜びとする自分の務めを主にあって見いだして欲しいと願っています。また、これからの人たちにはその可能性を拡げる多くのチャレンジをして欲しいと願っています。