春を迎えました。桜は満開、木々が芽吹いて萌え始め、日差しが心地よい、いのちの恵みあふれています。それだけでなんだかいつもより気分がいい。そしてまた、春は新しいことが始まる期待あふれる季節です。その中でも、「一年生になったら、一年生になったら、友達百人できるかな。百人で食べたいな。富士山の上でおにぎりを。ぱっくん、ぱっくん、ぱっくんと」という、まどみちおさんの作詞した歌は春に親しまれてきた日本の名歌です。
2012年、私たちは「百人教会を目指そう」という目標を掲げました。それは、前年の東日本大震災を経験して、神さまからのチャレンジを言葉に言い表したいという呼びかけでした。まず、第一に「福音こそが、すべての問題を乗り越える鍵だ」ということを握りしめようということでした。そして、第二に世に奉仕する群れになりたいという願いでした。一人の姉妹が、「百人っていっぱいってことよね。お花の名前だって百日草、千日紅ってあるじゃない」。神さまのしてくださることに期待をもって、いっぱいを表すこと、少し先の目標として具体的にも考えられる数字でもありました。
10年経って残念ながらそこに達していません。だから、いい悪いという話はしないと最初に申し上げました。逃げ道というわけではなく、新たにするべきことを前向きに一緒に考えようということでした。本当はみんなで先を考えたいのですが、今視界不良です。
今、世界は戦争です。力を奪い合う世界に心を痛めています。コロナは2年を超えて世界を麻痺させ、それは今も続いています。あの時は地震と津波、原発の恐怖でした。それでも、春を迎えるとこの歌のように、思い新たに期待をもってともに歩みたいと願うのです。新しい春です。神さまのしてくださることに期待を持って、霧が晴れることを願い、ともに主におささげしていきましょう。