聖書に親しむために(3)

<使徒の働き1>
 使徒の働き使徒行伝とも呼ばれ、イエス様の復活後、聖霊降臨とともに始まった初代教会と福音宣教の記録です。この後にある手紙はこの使徒の働きの背景抜きには理解できません。そして、その福音の前進はまだ閉じてはおらず、今に至るまで続いているのです。
 それ理解する上で、どうしても覚えておくべきみことば。よみがえりのイエス様が弟子たちに与えられたみことばが2つあります。
 「わたしには天においても地においても、すべての権威が与えられています。ですから、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において彼らにバプテスマを授け、わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えなさい。見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」(マタイ28:18-20)
 「しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」(使徒1:8)
 このイエス様の大宣教命令とお約束。そして、聖霊の導きによってなされたみわざの証が使徒の働きです。
 十二弟子のほとんどは、ガリラヤ出身の無学な普通の人でした(使徒4:13)。人間的な弱さを抱えた者たちでした。それがイエス様のみそばにいて訓練を受けたとはいえ、教会の礎となり、迫害をもものとせずに福音を証し続けたということは、私たちに大きな慰めと励ましを与えます。それは、福音宣教というもの、教会というものが、人の能力や努力によって立てられるものではなく、そこに働く神の御力によるのだということです。もちろん、私たちは自分たちの最善を尽くして奉仕をします。しかし、もっと大切なことは、神ご自身が働いてくださることなのです。