復活の主イエス様が弟子たちに命じたのは「全世界に出て行き、すべての造られた者に福音を宣べ伝えなさい。」(15)という命令でした。それは弟子たちにしてみれば、いままで考えられもしなかったスケールのことです。すべての造られた者と言われても、様々な壁がありました。ユダヤ人と異邦人、奴隷と自由人、男と女…。それを乗り越えて「すべての人の主」となられたのです。
「信じてバプテスマを受ける者は救われます。しかし、信じない者は罪に定められます。」(16)ということばは、この宣教命令と一緒に語られています。それは、この使命が弟子たちに、そして、私たちに委ねられているということです。ペテロが信仰告白をしたとき(ヨハネ16章)、彼に「御国の鍵」を与えると言われました。それは、イエス様の十字架の贖いとよみがえりの勝利によってすべての罪が赦され救われるという恵みです。その鍵をもって福音を伝えるのです。
続いて、主は信じる者に伴うしるしを約束されました。使徒の働きを見ると、そのようしるしが与えられたことが出てきます。一つこの「蛇をもつかみ」というのがよくわかりません。聖書の中の蛇を調べて見ると、それはアダムとエバを惑わした蛇から始まって、人を惑わすサタン、悪魔の象徴です。それはやがて滅ぼされることが黙示録の中に出てきます。つまり、すべての神のよきものに逆らい、人を惑わす力に対する勝利を意味します。十字架と復活はそれらの暗闇の力の対する勝利です。
すべてに勝利した主イエス様があなた方とともにいる。だから、恐れるものなど一つもない。そして、その勝利の主、私がともにいるのだから、勇気をもってその使命を果たせという励ましの言葉なのです。私たちにも与えられている宣教の務め、弱い私たちを用いる主にささげようではありませんか。