「それぞれの力に応じて」マタイ25:14-30

 佐藤守著「うんこのできるまで」という子どもの絵本は、からだの仕組みを大変わかりやすく書いてある好著です。食べて出す。きわめて単純なからだの営みがきちんと営まれることは健康の秘訣です。同じようにキリストのからだである教会の健康もそれぞれの器官が調和してふさわしく活動することです。

 さて、このたとえから学ぶ第一は、私たちそれぞれに与えられた能力と場所は違うということです。野球のチームでは誰がポジションを決めるでしょうか。みんなで話し合って決めたりしません。必ず不平不満がでるからです。監督が熟考して決めたことに従うのです。周りが変われば解決すると思うのは幻想に過ぎません。むしろ神が与えられたそれぞれの場所を喜び、タラントを喜び、「置かれた場所で咲く」のです。

 第二のことは、主人に仕えることが使命であり、主人の喜びをともに喜ぶことが目標だということです。一タラントを預けられたしもべのことばを見ると、そこには主人に対する愛も信頼もありません。一タラントは大金です。その期待を比較と嫉妬とひがみでしか見ることができないのです。これほど不幸なことはありません。まっすぐに主人の期待から目を離さないでいることが大切なのです。

 第三に、主人の期待に応えて自分の役割を果たすことです。リック・ウォレンは私たちには神に仕えるシェイプ(SHAPE)があるとチャレンジを呼びかけています。Spiritual Gift,:霊的なみことばの理解、信仰、御霊の実等、Heart:感情や願い、気持ちや思い、Ability:能力、Personality:個性や性格、Experience:経験です。それを生かして教会というキリストのからだの一部として役割を果たし、主人の喜びをともに喜ぶ歩みをしていこうではありませんか。

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