「ルツに与えられた信仰」ルツ1:15-18

 自分にすがりつくルツに向かって、ナオミは「モアブとその神々の帰りなさい」と命じます。この命令は、ルツがまことの神と神を信じる共同体に生きていくことを問うものでした。ナオミを通して、神がルツの信仰を確認しているとも言えます。今でも神は、私たちが主イエスを信じることや、日々みことばに従っているのかを問うお方です。神は救いと成長を与えるために私たちに問いかけるお方です。
 これに対してルツは、「あなたの民は私の民、あなたの神は私の神」と告白し、神への信仰と、ナオミと共に信仰共同体のメンバーとして生きていくことを表明しました。聖書は個々人の救いと共に、神の民とされる救いを教えています。一人ぼっちの信仰者はいません。クリスチャンはイエス様に絶大の価値を置いています。だから同じ主を愛する民で神を喜び、みことばを尊んで生きていきます。神の家族で弱っている人や課題を抱えている人がいたら、心砕いて祈り合い、自分たちにできる最善を考えるのが教会です。ルツの信仰告白から、唯一の神を信じ、信仰共同体で生きる大切さを再確認させられます。
 普通に考えれば、モアブ人ルツがこのような信仰を持つことは考えられません。しかし、彼女はナオミたちを通して、まことの神と、その神を信じる共同体の素晴らしさを知りました。試練の中ででも、信仰と愛に生きるナオミの姿も証になったと思います。このような神の導きを受けて、ルツは信仰に導かれました。まさに「与えられた信仰」と言えます。
 私たちも多神教とクリスチャン人口1%未満の日本で、イエスさまを信じ、教会に集う恵みを与えられました。その驚くべき恵みに感謝しつつ、主とみことばを慕い、互いに愛し合う教会の交わりに生かされていきましょう。