「御国の戦い」マタイ6:9-10

 御国が来ますように。終末の完成を待ち望む私たちですが、地上ではそのための戦いがあります。イエスが来られたとき、悪霊からの解放がありました。御国のしるしです。一方、戦いは、悪魔、サタンとの戦いです。世には人を惑わす霊媒、占い、あるい瞑想やヒーリング、スピリチャルと呼ばれるようなものが溢れかえり、惑わす者がいるのです。

 エペソ6章には、その戦いとは、「血肉に対するものではなく、主権、力、この暗やみの世界の支配者たち、また、天にいる悪霊に対するもの」だと教えています。サタンは実に巧妙な策略で私たちを支配し、神から遠ざけます。私たちは病や心の問題、人間関係や社会問題など様々な問題に翻弄されます。ありとあらゆるところにサタンは働くのです。

 旧約の民は、カナンを偵察し、落胆と不信仰に陥りました。カナンに入れば聖絶をせずに妥協します。神を拒み人を頼り、王を立てます。預言者の超えに聞かず、従わず、悔い改めもしません。神の国、神の支配に従うことから離されていくのです。

 今、戦後70年を迎え、国のあり方が大きく変えられようとしています。戦時中、教会と信仰者は主に従うことよりも、皇国日本の国体に従うことを優先しました。すべてのキリスト教会は日本基督教団に統合され、国の支配を受けました。そして、「皇国の道に従いて信仰に徹し、各々その分を尽くして皇を扶翼し奉るべし」と謳ったのです。御国と日本が同列に置きました。結果、知らず知らずのうちに戦争に荷担しました。そこで問われたことは「イエスだけがあなたの王か。イエスだけにあなたは従うか」という問いです。今、問われたら「はい」と言えるでしょうか。国中が惑わされるような中、これは御国の戦いです。祈りにおいて勝利しましょう。