教会の庭に、真っ赤なバラが咲きました。草木の葉も散る晩秋にひときわ映えて見えます。口を突いて出てくるのはマイク眞木さんが歌ったバラが咲いたです。
バラが咲いた バラが咲いた まっかなバラが
淋しかった僕の庭に バラが咲いた
たったひとつ咲いたバラ 小さなバラで
淋しかった僕の庭が 明るくなった
バラよバラよ 小さなバラ
いつまで もそこに咲いてておくれ
・・・
ぼくの庭のバラは散ってしまったけれど
淋しかったぼくの心に バラが咲いた
バラよバラよ 心のバラ
いつまでも ここで咲いてておくれ
一番の歌詞はいつも口ずさみますが、二番の歌詞は知りませんでした。この歌は浜口庫之助が、サン=テグジュペリの童話『星の王子さま』の薔薇をテーマにした一節からモチーフを得て作詞・作曲したと言われています。『星の王子さま』の話も知らないので、あらすじだけ読んでみました。なるほど、二番の意味が少しわかってきます。今、手にしているもの、それがいかに大切なものなのか人は見失いやすい。そして「大切なものは目には見えない」のです。
コロナの第8波、もういい加減疲れた。いつまで続くのか。いままで気にもしなかったような気遣いをする不自由な生活が続きます。どうしても、「寂しかった僕の庭」のような心になります。「荒野と砂漠は楽しみ、荒地は喜び、
サフランのように花を咲かせる」(イザヤ35:1)は荒廃したイスラエルに約束された神の回復のことばです。今はそう思えない中ですが、神の約束に目を留めるようにという招きです。一輪のバラの花、それだけではなく、他にもあるでしょう。見過ごしていた喜びを神は与えてくださるのです。