会堂を考える

 私たちの教会の今の会堂が建てられたのは1983年のこと、それから36年が経ちました。その頃からすると、会堂の使い方もずいぶん変わりました。一番大きな違いは幼稚園のあるなしと高齢化でしょう。私たちはそれ程先のことまでを見通すことはできません。ですから、その時はその時の最善を考えて建物を作ります。それは時と共に変化するのです。

 大は小を兼ねるとは言っても、大きなものを作るのは限られた予算の中では限りがあります。尊い献金を献げるものですから、無駄なくと考えます。かつては、会堂を大きくすれば、それだけの人数が増える。だから、信仰をもって大きな器を建てようと言われた時代もありました。それはそれで尊い志ではありますが、内実を伴わないで後に借入金の返済に四苦八苦したり、広い会堂を持てあましたりする教会もあります。

 これが自分の家であったら、ある程度の予測ができましょう。子どもたちの成長に応じたスペースや巣立つ時期、自分の年齢と収入のバランス。それとともに、傷んだところ、必要に応じたリフォーム。教会の場合、そうそう簡単ではありません。願った通りにことが進むこともあれば、残念ながらそうでないこともあります。そうすると、ある程度多目的に使えるスペースを考えるのが現実的でしょう。礼拝堂の椅子を据え置きにしていないのもそんな理由です。

 アンケートをとってみて、その使い方とスペースの問題、いままでと今後のあり方にいろいろなニーズがあることがわかります。どれもが意見というよりは、今の、そして後の必要です。だから、それはダメだとか、それはガマンとかそのようなことはないでしょう。それぞれが主のために、主のもとに献げるよき活動です。それをサポートできる器をと考えて、よいものを一緒に考え、一つ心でおささげしたいと願っています。