初めの思いを大切に

 昨日はK兄姉となった二人の結婚式でした。これから新しく始めるというのは、まっさらな白いキャンバスに絵を描いていくようなフレッシュな清々しいスタートです。何もかもが初めてで、驚きと喜びが待ち受けていることでしょう。ともにその祝福を祈りたいと思います。
 初めはすべてが新鮮ですが、一方でいままでの自分にはないこと、すべてを自分で考え決断をくだしていたことが自分だけのことではなくなります。新しい考え方、新しいやり方に変え、アダプトしていかなければなりません。古くから、「結婚するまでは両目をかっ開いてよく相手を見、結婚したら、片目をつぶりなさい」と言われます。本当にこの人と一生を過ごすのかをよく見極め、始めたならば、変えられないそのままを受け入れることを教えることばです。
 違いがある二人が「健やかなときも病めるときも、富めるときも貧しきときも」生活をともにするのですから、一つになることは簡単ではありません。しかし、感謝なことに、キリスト者の結婚は立ち戻る原点が明確です。神さまの御前に誓約をもって始めた。それを守ることが「できる」から結婚したのではなく、守らせてくださいと「祈る」ことから始めたという原点です。「できない」から投げ出したいと思うようなことがあったとしても、二人を結び着けてくださった神の御前に、罪深く弱い私のためにいのちを捨てたキリストにお従いして愛することを教えてくださいと「祈る」のです。
 新しい二人を見て、ともにそのことを確認したいと思います。そしてすべての夫婦が、いつもその原点、初めの思いに立ち返って絶えず新たにされることを繰り返したいと思います。また、そこに傷を負っていたとしても、主の十字架と赦しのゆえに慰めと回復をいただき、初めの思いを新たにすることをこの機会に新たにしましょう。