性加害とねじ曲がった支配欲

 セクハラを告発する「Me too」運動が世界中に広がり、日本でも性暴力事件の告発が後を絶ちません。そして、ジャニーズ事務所という芸能プロダクション、人に夢を売る場、そして被害者たちが男性であることに世間は大きな関心が集まっています。プロダクションのトップがその立場を利用して少年たちをもてあそんでいたことが明るみにでました。その人数は数百人。それを組織的に隠蔽してきたと指摘され、謝罪がされました。
 被害者たちは長年その後遺症に苦しんできました。20年、30年という長い歳月、トラウマとして残って、蹂躙された人格は癒やされることなくフラッシュバックに苦しむと言います。セカンドレイプ~意識から遠ざかっていたものが顕わになることで再び傷つく~を恐れて声を出せなかったもの、また、世間体を考えたり、今の立場を守るために押し殺したり、様々なかたちでの報復を恐れたり。加害者が亡くなってようやく表に出てきました。
 ソドムとゴモラの退廃、あるいは士師記19 -20章に出てくるギブアの町で起こったレイプ事件とそれをかばうベニヤミン部族。神から離れた世界においては、どこででも起こるのです。慰安婦問題や戦勝国によるレイプ事件など数限りなく起こります。それは抵抗できない人を思い通りにする『ねじ曲がった支配欲』から起こるのでしょう。人ごとではありません。それは誰もが抱えている罪の思いです。常に気をつけていないと知らぬ間に紛れ込んできます。
 十字架によって救い出された新しい人、それこそが真の解決の道です。新しい人は御霊に明け渡し、御霊に導かれて生き、すべてが贖われる天の御国を仰ぎ見ます。身近にこのような悲しい出来事は山ほど起こります。その中にあって、自らを聖く保ち、また、周りのためにとりなす者とさせていただきましょう。小さな助けの手を周りに与える者とさせていただきましょう。