教会の意味(2)信仰告白

 教会は新約聖書のギリシャ語で「エクレシア」という語が使われています。もともと、集会、集まりを指して使われる言葉です。旧約聖書には教会という語は出てきませんが、イスラエルの会衆を指して集会と用いられる語が、旧約聖書のギリシャ語訳である70人訳聖書で使われています。ですから、「神の民」を表すのが教会の第一の意味です。英語で言えば、アッセンブリーです。
 新約聖書ではペンテコステの日以降、新しい神の民は教会として立てられました。それに先だって、イエスはペテロにピリポ・カイザリヤでの信仰告白「あなたは神の子キリストです」という告白の上に教会を立てると言われました。教会の基礎は、信仰告白にあるのです。信仰告白、それは、最も大切なことを言い表すとともに、それに生きるという決意の表明でもあります。
 信仰告白や信条は教会の長い歴史の中で必要と摂理によって生み出されてきました。まだ誰も聖書を持つことのできなかった時代、純正な信仰を保つために簡潔なことばで言い表したのです。また、信仰告白はバプテスマの告白文としても用いられました。信条はそのようなルーツから生まれたのです。今も、私たちは何ゆえに一つ教会に導かれているのか、何を大切に生きているのかをともに言い表すことは大切です。決まり切ったことのように思うかもしれなません。しかし、それを告白し続けること、確認し続けること、それは欠かすことなく大切なことなのです。
 キリスト教会では古くから使徒信条が告白されてきました。それは二世紀の古ローマ信条を原型として、今に至るまで広く使われています。私たちの教会は「日本福音キリスト教会連合信仰告白」をして信仰告白をしています。使徒信条の内容に聖書に関する告白などを加えています。その告白のもとに私たちは集められている。大切な意味を覚えたいと思います。