春のよろこび

 3月に入ってぐっと春めいてきました。教会の庭で春一番に花を咲かせるのは水仙とクロッカスです。不思議と毎年その時期になると花を咲かせます。早天祈祷会の朝6時も真っ暗だった冬の時期から少し明るくなってきました。先週は春の嵐で、ものすごい風が吹き荒れました。

 それにしても、このような季節の移り変わりはとても不思議です。毎日毎日、朝になると日が出て、夕方になると日が沈みます。24時間で一周回る自転をしています。赤道上の長さは約4万キロですから、時速1,700kmの速度で自転しています。そして、23.4度傾きながら、太陽の周りを回っているわけです。なるほど、空気がにムラができて低気圧になったり高気圧になったり、偏りが出たりするのも納得いく気がします。

 しかしながら、それで保たれていること自体、奇蹟とでも言うような見事なバランスです。時を刻み、朝夕、季節が回り、陽を与え、雨を与える。異常気象など言われることも少なくありません。それは人にとって厳しいことではありますが、バランスをとって保とうとする偏りの一つと理解すれば不思議ではありません。私たちのカラダだって、熱を出すのは、どこかが悪い、そのことに対する反応だからです。

 古来から、とりわけ農耕民族にとって天候は命と直結してきました。毎日天気を気にしています。食べ物を買う生活をしていると多少は「高い、安い、困る」というような感覚はあっても、それが恵みであることを忘れていることしばしです。次のみことばを春にあたって覚えたいと思います。

「恵みをもって、天から雨を降らせ、実りの季節を与え、食物と喜びとで、あなたがたの心を満たしてくださったのです。」

使徒14:17