人は一生の間に何度、出会いと別れとを経験するものでしょうか。どのくらいの数の人と出会いを繰り返すのでしょうか。あまりにも多すぎて数え切れません。また、その中でも長くお付き合いが続く人もいれば、短い間ということもあり、あるいは深く、あるいは浅くとその密度も違います。年齢の近い交わりもあれば、そのようなものを超えた交わりもあります。
「一期一会」と、その時は一度限り。だからその時、その時を大切にしようという言葉が語られたりもしますし、「遠くの親戚より近くの他人」のことわざは聖書の「近くにいる隣人は、遠くにいる兄弟にまさる」(箴言27:10)のみことばにあるように、どこででも語られることばです。それでも、人生に深く影響を与えるような交わり、あるいは人というのは、それほど多い訳ではないでしょう。
そんな中で、毎週、必ずともに集まる集まり、教会の交わりというものは、私たちが自覚している以上に尊いものです。それは、自分で選んだのではなく、神が集めて下さった交わりだからです。老若男女、様々なところから集められ、それぞれ立場も経験も何もかもみな違う者たちが一つに集まるという不思議です。そして、そこでともに神に向い、一つになることを学び、祈り合うことを学び、支え合うことを学び、励まし合うことを学ぶ神の家族として、共に生かされているのです。
その交わりで生まれ、迎え、育まれ、送り出すことを私たちは繰り返します。「いつでも帰っておいで」と魂のふるさとであれたらと思います。新しい場所で、主が新しい出会いと交わりの祝福を与えてくださるように。そして、同じように送り出されて来た兄姉が加えられたことを喜び、新しく主に導かれている兄姉を喜び、交わりの豊かさを与えてくださっている主に感謝を献げたいと思います。