N先生の思い出

 先週、N先生が先週、85才で天に帰りました。先生と初めてお会いしたのは、32年前のバイブルシャレー。私はM宣教師と一緒にキャンプが始める前のワークキャンプに参加してキャンプ場の整備をしました。先生と神学生だったI福音教会のS先生は、食堂の前の杉の木の周りに石垣兼ベンチを積み上げ、私とM先生は旧チャペル裏へ斜面をひたすら掘って通路の階段を作りました。メリー先生は肉体労働で働く男たちのために食事の奉仕などをしてくださった若き日のよき思い出です。

 夜に先生がナルドの香油の話をお話くださいました。主に献げるに「もったいない!」なんてことは一つもない。主が喜んでくださるためには、どんなことでもしようというメッセージでした。私は肉体労働にヘトヘトになり、キャンプから帰って高熱を出し、その後で椎間板ヘルニアが悪化して二ヶ月半も入院生活を送ることになったときのことだからなのか、今でもよく覚えているのです。

 先生の奉仕した教会は、Iキリスト教会、Aキリスト教会、H教会、Nキリスト福音教会、H福音教会とどこも宣教師の開拓伝道から引き継いだ教会を整え、次の牧師を呼ぶための働きでした。一線を引退してからは、一時無牧になった豊かな命教会をはじめいくつかの教会で講壇のご用を続けてくださいました。それは、そのワークキャンプで語られたメッセージの通りであったと改めながら思うのです。

 私が先生にお会いした歳に近づいた私が、この先、その生涯を通すことができるのだろうか。先輩方がひとりづつ老齢を全うして天に帰る。ただただ、この地上の生涯を主に喜ばれることのためにどんなことで献げることができるだろうか。そのチャレンジを改めて覚えさせられています。