「ルーツに帰れ。いのちの喜びはここから」ルカ15:1-24

 男には5つの問題があるとは、私の恩師のことばです。お金のこと、それはどのように家族を養い生活するかという責任です。異性のこと、それは愛と絆を求める心です。プライドのこと、どこまでも男の価値観は「かっこいい」で、自らの存在の意味を求める心です。思い通りにコントロールし、自分の世界の王でいたい思い。外の世界でそうはうまくいきません。ですから、しばしば最も身近なところで満たそうとします。それがかなわぬと自分の殻に閉じこもるのが男です。

 それらすべてに関わるのが父親のこと。父というのは「面倒だけれども、頼りにたい、認められたい」存在。一方で私たちはみな傷を持っています。生まれたときから父親不在という人あり、捨てられたという人あり、暴君であった父しか知らない人あり。そうでなくても父の気持ちは伝わりにくいのです。放蕩息子も窮屈で出て行きます。一方、父は無理強いしません。たとい起こることがわかっていてもその人格を尊重しているのです。

 しかしながら、何もかも使い果たしたときに5つの問題、どれもが噴出するのです。そこで彼は我に返り、もう子と呼ばれる資格さえないと悔い改めて父のもとに帰ります。父は無条件で赦し迎え入れてくれます。このたとえは、父なる神が愛の神であり、私たちが地上の父では決して満たされない本当のルーツに帰るようにと招いているのです。

 帰った息子のその後については聖書は語っていません。しかし、父なる神のもとに悔い改めて帰った者に、神はみことばをして、そのすべてに答えをくださっています。そして父のもとを歩むのならば、不完全であってもいやされ、慰めと力をいただき、喜びをもって歩むことができるのです。さあ、あなたも父なる神のもとへ帰ろう!

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