「希望は愛によってのみ」ローマ5:1-11

 私たち人間は希望がなければ生きていけません。もうだめだと思った瞬間、前へは進めなくなります。今年、私たちは多くを失いました。再建・復興にどのように希望を持てるでしょうか。「ふんばろう!ガンバロウ!」というかけ声だけではできません。モノよりヒト、カネよりココロが問われています。希望の鍵は福音にこそあることを信じるようにと今、招かれています。
 第一には、私たちが本当の姿を認め悔い改めることです。罪の本質は自分中心です。そして「思い通りにしたい。思い通りにならない。面白くない」と思い、それを人に強いるのです。ハラスメントやいじめの原理もそれと同じです。しかしそれは、一方で本当は愛されたい、受け入れられたい、支えられたいという深い思いの歪んだ表現ではないでしょうか。また、私たちはされたことを赦すことができずに、同じことを繰り返すのです。それがあなたの姿ではないでしょうか。
 第二に、その罪のためにこそキリストが命を捨てて愛してくださいました。それは、あなた方も同じように私があなた方を愛したように、互いに愛し合い、赦しと回復をなすようにと呼びかけてくださっているのです。
 第三に、だからこそ患難を喜びなさいと言います。それは忍耐をもって、赦せない思いを乗り越えて愛することを祈り続けることです。そうするとき、私たちはキリストに近づいて品性を身につけるのです。キリストの死は、死で終わりませんでした。もうだめだと思う絶望しかない墓から勝利くださったお方が、私たちに呼びかけて、愛によって再建・復興させてくださる。それが私たちの希望なです。人の努力では決してなし得ないこと、神の愛こそ、希望です。これを持って前進し続けようではありませんか。