結婚に必要な「あいうえお」の「う」は受け止め、受け入れることです。私たちはいつも幻想をいだいています。状況や周囲が変わればことは解決する。そして結婚関係、家族関係においても、相手が変わることを期待したり、変えようと懸命に努力したりします。しかし残念ながら、相手は簡単には変わりません。何度言っても、何度約束しても同じことを繰り返すのです。
新妻が夫に言います。「何であなたはそうなのよ。」
夫が答えます。「オレは三十年間、こうしてきたんだ。」
それぞれの行動には生まれながらもっている気質があります。これまで人生で培ってきた行動パターンがあります。それは数日、数週間、数ヶ月で変わるものではありません。『結婚前には両目を大きく開いて見よ。結婚してからは片目を閉じよ』とは、言い古された格言ですが、まさにその通りなのです。
また、そこには男と女の考え方、ものの捉え方の違いがあります。その違いはときに国の違い、民族の違いよりも大きいとも言われるくらいです。男は論理的に考えます。結論とその理由、というような問題解決型の会話をします。女は結論のない話しをします。感情の共有をしたいと願うからです。それをわきまえていないといつまで経ってもすれ違いのままです。それは互いを補い合って一つとなるべく、神が与えてくださった大切なそれぞれの豊かな賜物なのです。
大切なことは、ありのまま、そのままを受け入れることです。「そのまんま○太」と、○に名前を入れて受け止めましょう。「そのまんま□子」と□に名前を入れて受け入れましょう。そして、それが相補いあって、すばらしい一致を築くことができるように、ゆっくり進もうではありませんか。