キャンプ場の今と必要

 キャンプ場は日本の宣教において長く多くの実を残してきました。私たちと関わりのあるのは奥多摩バイブルシャレーと奥多摩福音の家です。他に、同盟教団の松原湖バイブルキャンプや軽井沢恵みシャレーも利用されてきました。子どもたち、中高生、青年向けのキャンプを中心に聖会やセミナーがもたれ、救霊と教育のために大きな役割を果たしてきたのです。
 コロナ禍の中にあって、宿泊施設の休業要請、また、そうでなくても教会ですら集まることが難しい中、キャンプ場は休業を余儀なくされてきました。恵みシャレーは、施設の老朽化の更新などの理由とも相まって、施設の閉鎖となりました。他のキャンプ場もみな経営危機を抱えています。
 そもそも、クリスチャンキャンプ場は通常の宿泊施設と大きく違います。それは他のキリスト教団体とも同じなのですが、利益を生み出す経営ではないことです。宣教のために場を提供し、キャンプを主催しているのです。キャンプ場の運営のためには教会以上に固定費がかかります。施設は大きく、厨房・宿泊のための設備がたくさんあります。そして、それを動かすための人件費は動いていても動いていなくても、どうしても必要です。利益を生み出して給料を払うのではなく、宣教のためのスタッフとしてその生活を支える給料です。稼働率を上げ、利益率を上げて経営するのではなく、教会の働きがそうであるように、一人の魂の救いと成長のための大切な働きです。
 教会がそれをやってもらって受けるだけのところではありませんん。教会の働きの延長線上に、諸教会の協力のもとに立てられている働きであることを覚えたいと思います。一つの教会だけではできない働きをともにささげてする場であることを確認したいと思います。そして、今の必要をともに献げたいと願うのです。