バンドン会議と平和

 先週22日、インドネシアの首都ジャカルタでバンドン会議(アジア・アフリカ会議)60周年記念首脳会議が行われました。国際外交には疎い私ですが、ジャカルタはフィデリア姉、バンドンはオクタ姉とフェブリナ姉の出身地。いままで関心も低かったことですが、姉妹方との小さな交わりが世界を広げてくれたことに感謝をしています。

 バンドン会議が開催されたのは1955年、大戦後に欧米諸国の植民地支配から独立したアジアとアフリカの29ヶ国が参加しました。それに先立つ1954年、印中首脳会議で平和五原則が発表され、それに引き続いてスリランカのコロンボで5ヶ国で開催されたコロンボ会議参加5ヶ国と中国が中心となって開催されたのがバンドン会議です。

 バンドン会議は東西対立の軸にはないいわゆる「第三世界」の存在を確立し、反帝国主義、反植民主義、民族自決という現代国家の自立を確認し、また、「世界平和と協力の推進に関する宣言」として十原則を掲げた意義ある会議でした。

 それから60年。アジア諸国も急激な経済発展を遂げました。安倍首相は「’’侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立を侵さない。’’ ’’国際紛争は平和的手段によって解決する。’’バンドンで確認されたこの原則を、日本は、先の大戦の深い反省と共に、いかなる時でも守り抜く国であろう、と誓いました。」と述べましたが、一方で非参加国である韓国からは「植民地支配と侵略に対する謝罪」がないことの非難が寄せられました。

 過去の歴史の上に立ち、また、今と未来を築く世界のリーダーたちが、対話を続けてその務めを果たすことができるように、そして政治の務め~秩序の維持と富の再分配~を果たすことができるように祈りたいのです。