年末になって召天の報せが届き、葬儀に参列してきました。長らくHi-ba(高校生聖書伝道協会)で高校生伝道の奉仕をしてくださったY先生、78歳。M先生の神学校の同級生で、ジャガちゃん、しょうちゃんと呼び合う仲だったと聞いています。私が若い頃にお世話になった先生方が一人、また一人と天にお帰りになっています。
高校一年生の夏、部活で例年のようにはキャンプに行けないと思っていたところ、父に促されてHi-baキャンプに行きました。初めて同世代の輝くクリスチャンたちに出会い大いに励まされました。毎週各所でもたれている集会に行ってみると、市民会館のお茶室でしたが、吉枝さんが待っておられました。しかし、いくら経っても他に誰もきません。お茶室でサシで集会をすることがしばしばでした。でも、そこで大切な信仰の基礎、宣教のスピリットを導いていただきました。
今考えると、たった一人の高校生のためにそのようにして時間をともにし、大切に育ててくださるというのは、大変なご奉仕だったと思うのです。たった一人です。そのために準備をし、来るか来ないか、アテにならない高校生のために時間を献げてくださる。そして、せっかく育てた高校生も卒業と同時に送りだしてしまう。それが高校生伝道という働きです。
いつのことだか、そのことを何かに書いておられました。教会の牧師であったら、群れを育て、長い間をともにする兄姉と築くことができる。でも、高校生伝道は群れができるわけではない。常に送りだす。でも若い魂の救い、そののために働くことを決心したと。Hi-baの奉仕をすると「天に積まれた宝のほか、謝礼はありません。交通費だけ支給します」と封筒をいただきました。そのような生涯を全うした大先輩に倣いたいと願います。