役員を選ぶ、委ねる

 初代教会最初の役員は次のように選ばれました。「兄弟たち。あなたがたの中から、御霊と知恵とに満ちた、評判の良い人たち七人を選びなさい。使徒6:3」ここには選ぶ人と選ばれる人と両方について書かれています。
 選ばれる人には3つの条件があります。御霊に満ちたとは神との関係です。評判のよいとは人との関係です。二つの関係において健全な人が条件です。そして知恵に満ちているとは、その人が役員の務めを果たすに必要な資質です。役員会の役割は、教会を上手く運営することにあるわけではありません。神のみこころを求めて、霊的に物事を判断して導くべき責任があるのです。もちろん、このすべてが完全に備わっている人など誰もいません。牧師も含めて、自分からふさわしいなどと言うことはできません。ただ、あわれみと献身によってのみなすことのできる仕える役割なのです。
 私たちの教会は選挙によって役員を立てます。ですから選ぶ方にも大切な役割があります。欠けのある者同士が、大切な役割に選び合うのですから、協力してキリストのからだを建てあげるべく支えるという役割です。選ぶ責任の大きさのゆえに、支える、委ねることが大切です。
 忙しい日々の歩みにあって役員の奉仕のために時間を心をからだを献げるのは易しいことではありません。余裕があるから、余裕ができたらするのでもありません。ここまでやったら終わりという性質のものでもありません。与えられた中で精一杯やったら、それでいいのです。なぜならキリストのからだの一部として、与えられた分を果たすことが求められていることなのですから。どの奉仕もその人だけがするのではありません。補い合ってするものです。今一度、献げることを問い直し、備えましょう。(牧師記)