短波ラジオ伝道〜アンデスの声

 インターネットの時代になってから放送やメディアの世界は大きく様変わりしましたが最も親しまれているのはテレビとラジオでしょう。音楽の世界ではCDが普及する以前、1980年頃まではFMの音楽番組は人気があって、若者は情報誌を見ながら、カセットテープに録音するエアチェックをしたものです。

 短波ラジオはAM・FMより広範囲に電波が届き、条件がよければ世界中どこででも受信できます。海外遠隔地のラジオを受信する報告をするとベリカードというカードを発行しています。1970年代にはそのコレクションをするブームが主に中高生の間にあり、人気を誇りました。現在も根強いファンがいます。

 1931年、短波ラジオを通して世界に福音を伝えるラジオ曲として、南米エクアドルのキトーで始まったのがHCJBです。英語とスペイン語で始まった放送は12の言語と22の地域方言で放送され、 毎年115ヶ国の聴取者から何千という手紙を受取ります。ラジオを通して世界中に、しかも宣教師が入ることができない地域、あるいは広大な廻りきれない地へ福音を届けることができるのです。

 日本語放送は1964年から尾崎一夫宣教師が長年この働きに奉仕を続け、2000年まで短波放送が続けられた後、現在は週に2回の放送が続けられています。とりわけ、南米には日系移民が多くいます。日本語での放送は喜ばれ、時には訪問をしながらの伝道が長年続けられてきました。

 南米エクアドルでは、ラジオ放送の他に医療の働き、南米の教会との協力伝道やトレーニングなどの働きを通して、全世界に福音を届けるという働きをしているのです。

 尾崎先生のラジオ番組は「アンデスの声」として日本の短波ラジオの世界では地球の裏側から届く人気番組でした。その継続した働きをともに喜び支えましょう。