米国が変わる?世界が変わる?

 世界の動きはで変わります。第二次世界大戦後の東西冷戦体制もベルリンの壁の崩壊とともにあっという間に崩れました。東欧の諸国の民族紛争、ジェノサイドという言葉に心痛めたのも私たちの記憶に残っています。アパルトヘイトで深い溝があった南アフリカ。それが撤廃されました。歴史の中でそれが当たり前のように続いた体制、それが永遠に続くことはありません。

 聖書の中では、いつもメソポタミヤの超大国とエジプトの力関係の中でゆれるイスラエルのあり方が問われます。その国も、アッシリヤ、バビロン、ペルシャと覇権は変わり、すべての道はローマに通ず、というローマ帝国もまた、力を失い滅んでいきます。

 戦後70年、私たちの国もおおよそ米国との関係によって動いてきたような中にあって、今、トランプ氏が大統領になることによって変革を迫られると言われています。駐留米軍の撤退や費用負担、安全保障体制などは大きく変わるでしょうし、TTPも発効できないのではないかとも言われます。米国がグローバル指向ではなく、自国中心指向に変わることで世界もまた変わることでしょう。

 私たちは、子どもたちの生きる時代、その先の時代まで見通すことなどできません。10年先とはいわず、1年先のことだって不確かです。人の一生、それを80年としても、国も世界も大きな変化をしてきましたし、これからもしていきます。その中にあって、それを超えて世界を治めておられる神がことを動かしておられること、人と国の力関係によって動いているように見える世界の動きですが、そこに神が秩序を与え、動かしてくださるように。そして、その中を生きる次の世代が何を第一として生きるのか。どんなに世界が変わっても、神のみこころを生きることができるように祈りたいのです。