間違えて覚える暦

 先週はアドベントを一週間違えてアナウンスしてしまい大変申し訳ありませんでした。教会歴の多くは「移動祝日」で、毎年変わります。暦を意識することはあまりありませんが、間違いを機に、ちゃんと覚えておきたいと思います。
 一番難しいのはイースターとそれに遡る受難週、レント(受難節)でしょう。「春分の後の、最初の満月の次の日曜日」がイースター、そして、アドベント(降誕節)は、降誕日が25日、その4週前の日曜日から始まります。私が間違えたのは24日から数えたからです。ユダヤ時間は日没に一日が始まり、日没で一日が終わります。ですから、24日の夜はすでに25日、それと仕事が終わって夜集まるに都合のよいイブ礼拝が一般的になったようです。それでもそもそも、降誕日は正確には不明で、『古代ローマのミトラ教で、12月25日は「不滅の太陽が生まれる日」とされ、太陽神ミトラスを祝う冬至の祭であったのが降誕祭の日付決定に影響したのではないかとも推察されています。』
 私たちは太陽暦を使っています。365日にうるう年を加えて調整をします。月の満ち欠けで暦を数える太陰暦の一ヶ月は29.5日なので小の月29日と大の月30日で合わせますが、一年は354日で太陽暦とは11日もズレます。これを元にしたのがイースター、もとの過越の祭なのです。太陰暦の補正をするために生まれたのは3年に一ヶ月うるう月を加えるのは太陽太陰暦で日本の旧暦もこれに当たります。
 そうしてみると実に神の造られた世界というのは、計り知れない知恵によって造られたものであることがわかります。人間の辻褄ではないで割り切れない周期で世界は動いているのです。時を定め、刻んでくださる神さまの御前に、時を見極め、時を生かし、時を待ち、私たちが無理矢理ことを動かすのではなく、神の時を知ることができるように祈りたいと思います。